石垣島や小浜島からアクセスできる「幻の島(浜島)」は、エメラルドグリーンの海に囲まれた真っ白な砂浜が広がる絶景スポットです。潮の満ち引きによって姿を現すその美しさに憧れて、上陸ツアーへの参加を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、海へ行くとなると「泳げないから濡れたくない」「カメラなどの機材を濡らしたくない」と不安を感じることもありますよね。実は、幻の島はしっかりと準備を整えていれば、全身ずぶ濡れにならずに楽しむことが可能な場所なのです。
この記事では、幻の島上陸ツアーを快適に過ごすための持ち物や、できるだけ濡れたくない方に向けた服装のポイントを詳しく解説します。準備万端で、一生の思い出に残る最高の景色を堪能しに行きましょう。
幻の島(浜島)の基本知識と上陸ツアーで濡れたくない時の心得

幻の島は正式名称を「浜島(はまじま)」といい、石垣島と西表島の間に位置する三日月形の無人島です。まずは、なぜこの島が「幻」と呼ばれるのか、そして濡れずに楽しむための基本的な状況を理解しておきましょう。
幻の島が「幻」と呼ばれる理由とその魅力
幻の島は、潮が引いている時間帯だけ海の上に姿を現す砂州(さす)でできています。満潮時には島の大部分が海の下に沈んでしまうため、限られた時間にしか上陸できないことからその名がつきました。周囲に遮るものが何もないため、360度パノラマのオーシャンビューを楽しむことができます。
この島の最大の魅力は、砂の白さと海の透明度のコントラストです。CMや映画のロケ地、結婚式の前撮りスポットとしても非常に人気があります。泳ぐことが目的ではなく、この美しい景色を眺めたり、写真を撮ったりするために訪れる観光客も非常に多いのが特徴です。
また、島周辺は非常に浅いエリアが続いているため、ボートが島に直接接岸することはできません。そのため、少し離れた場所に停泊したボートから歩いて上陸する形が一般的です。この「歩いて上陸する」というステップが、濡れたくない人にとっての重要なポイントとなります。
「濡れたくない」という希望は十分に叶えられます
「海のアクティビティ=泳ぐ」というイメージが強いかもしれませんが、幻の島上陸ツアーに関しては、必ずしも泳ぐ必要はありません。多くのツアー会社では、上陸して散策や写真撮影を楽しむ時間を用意しており、ウェットスーツを着ずに私服に近い格好で過ごす人もたくさんいます。
実際に、小さな子供連れのご家族や、観光の合間に立ち寄るカップルなどは、膝下まで濡れる程度の装備で上陸を楽しんでいます。「濡れたくない」という希望がある場合は、あらかじめガイドさんに伝えておくことで、なるべく浅い場所にボートを寄せてくれるなどの配慮をしてもらえることもあります。
ただし、全く濡れないというわけにはいきません。ボートから降りて砂浜に歩く際、どうしても足元は海水に浸かります。この「足元だけは濡れる」という前提で準備を進めることが、ストレスなくツアーを楽しむための第一歩といえるでしょう。
上陸時の水深とボートからの移動イメージ
ボートから島へ降りる際、水深は潮の状況にもよりますが、大抵の場合は大人の膝下から太ももあたりまでになります。波がある日や潮位が高い時間帯は、もう少し深くなる可能性もありますが、基本的には腰まで浸かるようなことは稀です。
多くのツアーボートには専用のラダー(はしご)が備え付けられており、そこからゆっくりと海へ入ります。足元はサンゴの欠片や砂で滑りやすくなっている場合もあるため、一歩ずつ慎重に進むことが大切です。ボートから砂浜までは、距離にして数メートルから十数メートルほど歩きます。
この移動さえクリアすれば、島の上は完全に乾いた砂浜です。島に上がってしまえば、座って景色を眺めたり、波打ち際で写真を撮ったりと、思い思いの過ごし方ができます。この数分間の移動をどう乗り切るかが、濡れたくない派の方にとっての鍵となります。
幻の島上陸ツアーに必須の持ち物リスト
幻の島は無人島であり、売店や自動販売機、日陰になる場所は一切ありません。そのため、必要なものはすべて自分たちで持ち込む必要があります。ここでは、最低限必要なものから、濡れたくない人が持っていくべき便利アイテムまでをまとめました。
絶対に忘れてはいけない基本アイテム
まずは、どのような目的であっても必ず持参すべき基本的な持ち物を確認しましょう。沖縄の日差しは非常に強いため、紫外線対策グッズは必須中の必須です。短時間の滞在であっても、対策を怠るとひどい日焼けをしてしまう可能性があるため注意してください。
【基本の持ち物リスト】
・飲み物(ペットボトル等、蓋が閉まるもの)
・日焼け止め(こまめに塗り直せるタイプ)
・サングラス(照り返しから目を守るため)
・帽子(風で飛ばされないよう紐付きが理想)
・タオル(足や手を拭くために数枚あると便利)
特に飲み物は重要です。島内は非常に暑く、遮るものがないため熱中症のリスクがあります。ツアー会社が用意してくれる場合もありますが、自分でも500ml程度のペットボトルを1本持っておくと安心です。また、タオルは体全体を拭くものだけでなく、上陸後に足を拭くためのフェイスタオルがあると非常に重宝します。
濡れたくない人のための便利グッズ
「濡れたくない」という願いを叶えるために、あると便利なアイテムをピックアップしました。これらを用意しておくだけで、ボートからの移動や島での滞在がぐっと快適になります。特に、濡れた足をどう処理するかが、その後のボート移動の不快感を減らすポイントです。
おすすめなのが「防水バッグ(ドライバッグ)」です。上陸時にカメラや財布、スマホなどの貴重品を入れて持ち運ぶのに役立ちます。もしバランスを崩して水しぶきがかかっても、バッグの中身が守られていれば安心です。また、濡れたタオルや靴を分けて入れるためにも利用できます。
もう一つの便利アイテムは「ウェットティッシュ」や「ボディシート」です。海から上がった後は、肌が海水でベタつきます。シャワー施設がない幻の島では、こうしたシートで軽く拭くだけでも爽快感が全く違います。また、真水が入った小さなペットボトルを用意しておき、足を洗うために使うのも賢い方法です。
あると便利な撮影機材と防水対策
幻の島へ行く一番の目的が「写真撮影」という方も多いでしょう。最新のスマートフォンは防水性能が高いものが多いですが、海水は腐食の原因になるため過信は禁物です。必ず防水ケースに入れて使用することをおすすめします。
本格的なカメラを持参する場合は、首から下げるストラップを活用しつつ、移動中は防水バッグに収納しておきましょう。砂浜に到着してから取り出すのが最も安全です。また、最近ではGoProなどのアクションカメラをレンタルできるツアーも増えています。これなら濡れることを気にせず、水中から陸上まで幅広く撮影が可能です。
自撮り棒や三脚を使用する場合は、砂や海水が付着した後の手入れを忘れないでください。砂が可動部に入ると故障の原因になります。使用後は真水でしっかり洗い流す必要があるため、現地ではなるべく地面に直置きしないように気をつけるのがコツです。
濡れたくない人におすすめの服装と足元の選び方
幻の島上陸ツアーにおいて、服装選びは「濡れたくない」という目的を達成するための最も重要な要素です。どのような服を着ていけば、ボートの乗り降りをスムーズに行い、かつ快適に過ごせるのかを具体的に見ていきましょう。
ボートの乗り降りを考えたボトムスの選び方
最も重要なのは、ボトムス(ズボンやスカート)の選択です。前述した通り、上陸時には膝下まで水に浸かることが多いため、長い丈のパンツは不向きです。裾をまくり上げても限界があり、気がつかないうちに波で濡れてしまうことがよくあります。
濡れたくない派の方に最適なのは、膝上のショートパンツやハーフパンツです。素材は綿素材よりも、ポリエステルやナイロンなどの速乾性があるものを選びましょう。これなら、万が一水しぶきがかかってもすぐに乾きます。また、水着の上にショートパンツを重ね着するスタイルも、沖縄のビーチスタイルとしては定番で違和感がありません。
女性の場合、丈の長いワンピースやロングスカートは避けるのが無難です。ボートの梯子を上り下りする際に裾を巻き込む恐れがあるほか、海に入った際に裾が浮いて濡れやすくなります。どうしてもワンピースを着たい場合は、上陸時だけ裾を高く持ち上げるか、中にショートパンツを履いておくなどの工夫をしてください。
日焼け対策を兼ねたトップスの工夫
トップスに関しては、濡れる心配は少ないですが、強烈な日差しへの対策が必要です。日焼け止めだけでは防ぎきれないこともあるため、物理的に肌を覆う工夫をしましょう。おすすめは「ラッシュガード」や「UVカット仕様のパーカー」を羽織ることです。
ラッシュガードは水に濡れても重くならず、すぐに乾く性質があるため、まさに海にぴったりのウェアです。濡れたくないと思っていても、不意の波やボートの移動中に水しぶきを浴びることがあります。そんな時、普通のTシャツだと濡れたまま体温を奪われてしまいますが、ラッシュガードなら快適さを維持できます。
また、海の上は意外と風が強いことがあります。濡れたくない派の方は水に入らない分、風に当たると肌寒さを感じることもあるでしょう。薄手の羽織ものがあれば、日よけだけでなく防寒対策としても機能します。色は白などの明るい色を選ぶと、写真映えも良くなりおすすめです。
砂浜でも歩きやすい!濡れてもすぐ乾く靴
足元の装備も非常に大切です。幻の島は砂州ですが、波打ち際や海底にはゴツゴツしたサンゴの欠片や小石が混ざっていることがあります。裸足で歩くと足を切ってしまう恐れがあるため、必ず履物を準備してください。
濡れたくない人におすすめなのは「マリンシューズ」または「ストラップ付きのスポーツサンダル」です。ビーチサンダルでも良いですが、水中で脱げやすく、不安定な場所では歩きにくいという欠点があります。マリンシューズなら足全体を保護でき、水の中でも脱げる心配がありません。
島に上陸した後、砂を洗い流してすぐに乾いた状態に戻したいなら、速乾性の高いサンダルが一番です。濡れたままの状態でボートに戻りたくない場合は、替えの靴や靴下をボートに置いておくという方法もあります。
濡れたくない派が選ぶべきツアーの種類とポイント

幻の島へのツアーは、多くのショップから様々なプランが販売されています。自分の「濡れたくない」というスタンスに合ったツアーを選ぶことで、満足度は大きく変わります。予約前にチェックすべきポイントを整理しました。
上陸のみのプランとシュノーケリング付きの違い
ツアーには大きく分けて「幻の島への上陸のみ」のプランと、「上陸+シュノーケリング」がセットになったプランの2種類があります。濡れたくない、泳ぎたくないという方は、まずは「上陸のみ」のプランを探してみましょう。滞在時間が短めに設定されていることが多く、気軽に絶景を楽しめます。
ただし、多くの人気ツアーはシュノーケリングとセットになっています。その場合でも、「自分はシュノーケリングをせず、島で待っている」あるいは「船上で待機する」という選択ができるショップがほとんどです。シュノーケリングポイントへ移動する間、島に一人で残ることは安全上の理由で断られることもありますが、上陸時間中に泳がずに過ごすのは自由です。
予約時に「泳ぐ予定はないが参加可能か」を確認しておくと安心です。ショップ側もそうした要望には慣れており、上陸中のおすすめの過ごし方や、なるべく濡れないボートの位置取りなどを考慮してくれるでしょう。シュノーケリング機材のレンタル代がかからない分、少し安くなる場合もあります。
潮位や天候による影響を事前に知っておこう
「濡れたくない」を優先する場合、潮位(潮の満ち引き)のチェックが欠かせません。大潮の時期の満潮に近い時間は、島そのものが非常に小さくなっており、波が島を乗り越えてくることもあります。逆に干潮時は島が大きく広がり、地面もしっかり乾いているため、過ごしやすくなります。
潮見表を確認して、干潮に近い時間帯に出発するツアーを選ぶのがベストです。島が大きく露出していれば、ボートから上陸する際の水深も浅くなる傾向にあります。また、風が強い日は波が高くなり、ボートでの移動中に飛沫を浴びる可能性が高まります。できるだけ穏やかな天候の日を選びたいところです。
とはいえ、天候はコントロールできません。当日になって風が強い場合は、船内のなるべく中央寄りに座ることで、左右からの飛沫を避けることができます。こうした小さな工夫の積み重ねが、快適な「濡れたくない旅」を支えます。
予約時に確認しておきたいボートの設備
参加するツアーがどのようなボートを使用しているかも重要なポイントです。小型のゴムボートのようなタイプだと、どうしても水面との距離が近く、走行中に濡れやすくなります。ある程度の大きさがあるクルーザータイプや、しっかりした屋根がついているボートであれば、移動中も濡れずに済みます。
また、ボートにトイレが備わっているかも確認しましょう。幻の島自体にはトイレがありません。往復の移動時間を含めると2〜3時間の行程になることが多いため、船上にトイレがあるのとないのとでは安心感が違います。特に濡れたくない格好をしている場合、体が冷えることもあるためトイレの有無は重要です。
一部のツアーでは「大型船」を使用しており、より安定した乗り心地を提供している場合があります。船酔いが心配な方や、とにかく濡れるリスクを最小限にしたい方は、使用するボートの写真をショップのサイトで確認してみてください。
現地で快適に過ごすための注意点とマナー
幻の島に到着してからの過ごし方にも、いくつかの注意点があります。美しい環境を守りつつ、自分自身もトラブルなく楽しむために、現地でのマナーと実用的なアドバイスをまとめました。
船酔い対策と体調管理のコツ
幻の島への航路は、石垣島からだと約20〜30分ほどです。比較的穏やかな海域を通りますが、その日の海況によっては揺れることもあります。「濡れたくない」と思って緊張していると、余計に船酔いしやすくなるかもしれません。不安な方はあらかじめ酔い止め薬を飲んでおきましょう。
船上では遠くの景色(動かない島など)を眺めるようにし、スマートフォンなどの画面を見続けないようにしてください。また、日差しを浴び続けると想像以上に体力を消耗します。島に上陸している間も水分補給を忘れず、少しでも気分が悪くなったらすぐにガイドさんに相談しましょう。
特に夏場は、濡れたくないからといって厚着をしすぎると、熱中症の原因になります。通気性の良い素材を選び、帽子を活用して直射日光を避けることが、最後まで元気にツアーを楽しむコツです。島の上は影が一つもないことを常に意識しておいてください。
島内にはトイレがない?知っておくべき環境
繰り返しになりますが、幻の島には建物が一切ありません。トイレもシャワーも、日除けのパラソルもありません。あるのは砂と海、そして空だけです。この「何もないこと」が魅力なのですが、準備不足だと不便を感じる原因になります。
ツアー出発前に、港の施設で必ずお手洗いを済ませておきましょう。島での滞在時間は30分から1時間程度が一般的ですが、その間は我慢する必要があります。また、ゴミはすべて持ち帰るのがルールです。飲み終わったペットボトルや使用済みのウェットティッシュなどが風で飛ばされないよう、しっかりと管理してください。
自然のままの姿を保つため、砂やサンゴを持ち帰ることも禁止されています。美しい景色は写真に収めるだけにして、島の環境を壊さないように配慮しましょう。こうしたマナーを守ることが、今後もこの美しい幻の島が存続していくことにつながります。
貴重品の管理と濡らさないための保管方法
無人島での滞在となりますが、貴重品(財布、スマホ、鍵など)の管理には注意が必要です。多くのツアーではボートの中に荷物を置いて上陸しますが、ボートに鍵がかかるわけではありません。基本的には、最低限の現金とスマホ、カメラだけを身につけて島に降りるのが安心です。
その際、前述した防水バッグが活躍します。肩にかけられるタイプのバッグなら、両手が空くのでボートの乗り降りの際も安全です。また、島の上で荷物を置くときは、潮が満ちてこない高い場所を選んでください。気がついたら荷物が波にさらわれていた、というトラブルも実際に起こっています。
砂は非常に細かく、電子機器の隙間に入り込みやすいです。スマホを砂の上に直接置かないようにしたり、防水ケースに入れたまま操作したりするなどの工夫をしましょう。ちょっとした注意で、大切な持ち物を故障や紛失から守ることができます。
幻の島上陸ツアーを濡れたくない人も楽しむためのまとめ

石垣島を訪れるなら一度は見たい絶景「幻の島」。濡れたくないという理由で諦めるのは非常にもったいないことです。足元さえ濡れる覚悟をしていれば、適切な持ち物と服装を準備することで、驚くほど快適に上陸を楽しむことができます。
この記事でご紹介したポイントをおさらいしましょう。まず、服装は膝丈の速乾性ボトムスを選び、足元は脱げにくいマリンシューズやスポーツサンダルを着用します。日焼け対策のラッシュガードと、貴重品を守る防水バッグがあれば完璧です。
また、ツアー選びの際は「上陸のみ」のプランや、大型のボートを使用しているショップを選ぶことで、濡れるリスクをさらに低減できます。潮位のタイミングを合わせて予約すれば、島が広々と現れた最高のコンディションで上陸できるはずです。
幻の島での滞在は、忙しい日常を忘れさせてくれる魔法のような時間です。白い砂浜に立って眺めるエメラルドグリーンの海は、きっとあなたの心に深く残ることでしょう。しっかりとした準備を整えて、濡れずに、そして笑顔で最高の思い出を作ってきてくださいね。

